「アラスカ便り」No.5 冬至を過ぎて

2021/1/12

アラスカ便り

晩秋から初冬にかけてアラスカに戻ることができました。この時期をアラスカで過ごしたのは20年以上ぶりです。アラスカでもコロナ感染症が急増し、いつもの年のように友人たちと集まって食事をしながら積もる話をすることはできませんでしたが、近くの森の中を散策したりと、自然の中で静かに過ごす時間を楽しみました。

冬至前は日に日に日照時間が短くなり、太陽も高くは昇らず、陽射しも弱々しく感じられました。冬の厳しさは寒さだけでなく暗さも大きく関わってくること、そして太陽の存在の大きさが身に沁みました。冬至は、極夜の中で暮らす人々にとって気持ちの上で分岐点になります。“Happy solstice!” と冬至を喜ぶ挨拶を交わしたりもします。本格的な寒さはこれからですが、日照時間は少しずつ長くなっていくので、春を楽しみに待つ心の準備が整っていくのでしょう。

世界中でコロナ感染の拡大が続いていており、収束の道筋も見えず心配の多い日々を過ごしている方がたくさんいらっしゃると思います。夜はいつか明けると信じ、前を向いて一歩一歩進んでいかれたらと思います。

(写真・文 星野直子)

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